ハチ日記。

すぐ忘れてしまうので、見た、読んだ、行った、ことを備忘録として。

ウマ娘 プリティーダービー

 JRAで実際に活躍した名馬をモチーフに擬人化した「ウマ娘」が活躍する姿を描いたオリジナルアニメ作品で、すでにアニメ二期(Season 2)が放送され、スマホゲームも話題となっている。

 

たくさんのウマ娘が登場するが、本作ではスペシャルウィークをメイン、次いでサイレンススズカにスポットを当てたストーリー展開がなされている。

 

私自身はそこまで競馬に詳しい訳ではないが、それでも名前くらいは聞いた事がある有名馬がモチーフとなっており、(一部アニメオリジナル要素を含むが)レース展開、勝敗、および怪我に苦しむ姿などは史実をベースにしっかりと作り込まれており、往年の競馬ファンも楽しめるのではないかと思う。

 

また、擬人化したウマ娘が走るため、ジョッキーに代わりにウマ娘自身が「勝負服」と呼ばれる衣装を着ていたり、勝利後のウイニングランに代わり「ウイニングライブ」を行ったりと、娘化に伴うアイドル要素が盛り込まれており、競馬ライトユーザにも楽しめる内容となっている。(この辺りは、純粋な競馬ファンなどからするとオタク側に寄ったアニメアニメした要素は敬遠ポイントになっているかもしれないが・・・)

 

本作の視聴は2周目でとなる。Seson 2視聴後である事や、各馬の戦績などを少し調べて知識を重ねていた事もあり、一つ一つのレース展開に深く入り込む事ができ、実際の競馬を見ているような感動を味わう事ができた。

 

「○○娘」と言う、いかにもオタク向けなタイトル・キャラクタービジュアルではあるが、作品自体はストーリーも作画も高クオリティで十二分におすすめできる内容なので、まだ見ていない方も、食わず嫌いせずに視聴いただきたい一作である。

マネジメント [エッセンシャル版]

マネジメント[エッセンシャル版]
 

 「もしドラ」の題材となったドラッカーのマネジメントを拝読。

 

社会における組織のあり方が見直される中、それを正しい方向に導く「マネジメント」「マネージャー」という役割が生まれた背景・経緯、そして、その必要性を各方面のポイントごとに噛み砕いて解説したのが本書となっている。

 

本書を手に取る方はどちらかと言えば経営者や管理職など「企業の中でのマネジメント」を理解する目的で読まれていると思う。だが、本書では企業の中だけでなく、企業の外、つまり「社会との関わり」もマネジメントの大切な要素として解説されている。このあたりを理解・実践できるかどうかが、本書の肝になっているように感じた。

 

また、真面目な経営書のため内容は難しく、一読しただけで理解できるものではなかった。これは本書に限った話ではないが、自身の経験に照らし合わせられる部分と、そうでない部分での理解・イメージの差は大きい。今後、自身の立場や役割が変わるごとに本書を繰り返し読む事で、少しずつ理解を深める事ができるようになるだろう。

カメラを止めるな!

カメラを止めるな! [DVD]
 

「30分以上のワンカット撮影!」「低予算をアイディアでカバー」といった評価を得て話題となった本作を視聴。

 

(ネタバレ含めた感想になります)

 

「30分以上のワンカット撮影!」という部分が方々で話題となっていた事もあり、どうしてもその部分に意識してみ始める形となった。その為か、ワンカット撮影で取られたゾンビ映画(?)のシーンは、そこまで迫力がある訳でもなく目新しいものでもなかった為、「頑張って作り上げているけど、なぜここまで話題になったのか?」と思わざるを得ないガッカリ感があった。

 

ただ、本作は冒頭30分がワンカットのゾンビ映画(?)で、後半60分はそれを作り上げる制作サイドの背景や撮影時のトラブルの様子を描いたドタバタ劇という2段構成となっている。

 

「劇中劇」を「劇中で解説」とでも言うこの構成は過去にもあったかと思うが、本作ではトラブルが起きながらも絶対にカメラを止めない為にはアレコレと瞬時に判断して回避していく様の面白みがあった。また、それを踏まえて冒頭のゾンビ映画(?)でのシーンを思い返すと、無意味なカメラ目線のシーンや、無駄に間延びしたシーン、妙に棒読みのシーンがあった事が思い返され、2度楽しむ事ができた。(30分ワンカット撮影時のメイキングシーンがエンドロールで流れるので、実質3度楽しむ事ができる) 

 

こうして見終わってみると、確かに工夫を凝らしたアイディアで話題となったのもうなづける。今更無理だし、また普段からある程度の前情報をもって観る観ないをふるいにかけているので、何も情報を得ていない状態でこの作品に出会う事は非常に難しいが、可能なら記憶をリセットしてまっさらな状態で見たかったと思える、良質な作品であった。

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。

ある日サラリーマンの夫が家に帰ると妻が血を吐いて倒れている姿を見つける。だが、それは妻のイタズラで「死んだふり」をしていただけだった。そんな、奇妙な妻の姿と、それに困惑する夫の姿を描いが作品となっている。

 

本作は、インターネット相談所によせられた投稿がもととなっているので、おそらく「妻が死んだふりをする」というテーマ以外は映画オリジナルの演出だろう。

 

タイトルからもっとコメディ色の強い作品かと思っていたが、夫婦のありかたを模索するハートフル作品となっていた。これは、見る側の勝手な思い込みなので評価ポイントとしてはどうかと思うが、イメージと異なったテイストで少し拍子抜けした。

 

また、やはり本作はタイトルのインパクトが強いので、(個人的には)そこはキッチリ回収して欲しかった。「死んだふり」は何パターンも登場したが、妻がなぜそんな事を始めたのか、その理由については最後まで明言されず仕舞いで終わったしまったのが残念だった。(作中では理解した夫が話すシーンがあったが、演出としてセリフはカットされていた)

蜜蜂と遠雷


蜜蜂と遠雷 DVD通常版

蜜蜂と遠雷 DVD通常版

  • 発売日: 2020/04/15
  • メディア: DVD
 

 恩田陸の同名小説を映画化されたもので、様々な思いを抱きながらピアノの向き合う面々がピアノコンクールで相見える姿を描いた作品。

 

試聴した感想から申し上げると、物足りなさを感じてしまった。

 

原作小説は上下巻2冊のボリュームで、登場する人物の背景やピアノに向き合う想いなども深く描かれていたが、映画では2時間という制約の中でピアノコンクールの演奏場面に焦点を置いた作りとなっている。これはこれで、良い意味での取捨選択であり、実際の演奏シーンも素人目には素晴らしいものであったが、演奏シーンに重点を起きすぎた事で、各キャラクターの特別感を感じる助走(コンクールに到るまでの思い)が損なわれ、ストーリー性の面では面白さが半減しているように感じてしまった。

 

映画の完成度云々ではなく、ボリュームのある原作小説を映画に昇華しきれなかったと言う表現が適切かもしれ無い。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

新劇場版三作目「Q」・・・

 

やっぱり分からん!!

 

 

ストーリ ーの細かい事は正直分からなかったが、開始30分の怒涛の展開には圧倒された。正直、その30分だけでもお金を払って観る価値があるくらい作り込まれた素晴らしいものであったと言える。

 

最後の完結編を見るのが楽しみであるが、まー、内容の理解は期待でき無いので、“映像作品”として楽しみたいと思う。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

新劇場版の2作目。

 

テレビシリーズの総集編的位置づけだった「序」と比べ、本作「破」では新キャラクター・真希波マリの登場やエヴァ5号機、6号機の登場など新劇場版のオリジナル要素が多く盛り込まれており、またストーリーもテレビシリーズ版から幾つか変更が加えらている事もあり、新しいエヴァを楽しめる一作となっていた。(あと、未だに謎だが、なぜアスカの苗字が式波に変わったのだろう?)

 

新劇場版のオリジナル要素がたくさん盛り込まれてはいるが、エヴァの世界観は相変わらず完璧なまでに作り込まれており、その世界観に没入して楽しむ事ができる。(ストーリーしかり、作画しかり、演出しかり!)その反面、こちらも相変わらずだが、ストーリーの謎めいた部分も多く、正直、何が何だか分からないまま話が展開されていった、というのも正直な感想である。ただ、他の作品なら説明不足・制作サイドの自己満足と言われかね無い内容も、そこはエヴァというブランドが逆に深みを増すエッセンスになっていると言えるだろう。何より、本作は新劇場版の二作目という事もあるので、つづく「Q」や「完結篇」でこれらの謎が明らかになる事を期待したい。(期待はしたいが、望めない気がするのは私だけではなかろう・・・)

 

それから、やはり新劇場版での大きな変化点として、新キャラクター・真希波マリの登場は大きいと思う。「破」では戦闘にも参戦しており登場シーンだけで言えばそれなりにあるが、どうして彼女がエヴァパイロットに選ばれたのか、なぜ日本にやって来たのかなど、彼女の出生・経緯・背景にはまだまだ触れられておらず謎を秘めている。今後、彼女の存在が、エヴァのストーリーにどれだけ変化をもたらすのか、引き続き楽しみにしたい。